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交通事故証明書

今月,岐阜駅事務所の近くで交通事故が発生し,救急車のサイレンの音が事務所まで聞こえていました。

交通事故が発生した場合,比較的早い段階で,交通事故証明書を取り付けることになります。

交通事故証明書は,交通事故の発生を証明するために用いられる文書です。

交通事故証明書には,事故日時,事故発生場所,当事者名,その連絡先,事故態様(追突,出会頭など)などの情報が記載されています。

被害者に対して損害賠償請求をしたり,後遺障害の申請手続をしたり,被害者自身の任意保険を利用する場合には,交通事故の発生が前提となりますし,また,事故の概要を知ることができる資料として,交通事故証明書が必要となります。

交通事故証明書は,警察で取り付けることができますが,実務上は,加害者の保険会社からコピーを送ってもらい,取り付けることが多いかと思います。

交通事故証明書は,自動車安全運転センターが発行するところ,同センターは,警察から提供された証明資料に基づき,交通事故の事実を証明する書面として,交通事故証明書を発行します。

したがって,交通事故が発生した場合には,警察に届け出る必要があります。

仮に,警察に届け出ないと,交通事故証明書は発行されず,交通事故発生の事実が証明できず,保険利用ができないなど,後々トラブルを招く可能性があります。

ひき逃げのように相手方が分からない場合でも,交通事故証明書は発行されますので,きちんと届け出るようにしましょう。

また,交通事故で怪我をした場合,医療機関で取り付けた診断書を警察に提出することで,物件事故扱いから人身事故扱いに切り替えることができます。

物件事故扱いのままでは,後遺障害の等級認定や損害賠償額に不利な影響を及ぼすこともあるので,怪我をした場合には,原則,人身事故に切り替えるのがよいでしょう(事案によっては,切り替えについてよく検討した方がよいものもあります。)。

この物件事故と人身事故に絡む事柄として,仮に,警察に事故の届出をしていても,物件事故扱いの場合は3年,人身事故扱いの場合には5年を経過すると,原則,交通事故証明書の発行を申請できなくなるので,注意が必要です。

住宅ローンと破産

最近は,マンションの建設が盛況で,岐阜駅周辺にもいくつかマンションの建設が予定されています。

マンションを購入する場合,通常,購入資金の大部分を住宅ローンで賄い,その後返済を行っていきます。

しかし,様々な事情により,住宅ローンの返済やその他の返済が滞り,やむなく破産を検討される方がいます。

その中には,高度障害状態により,就労ができなくなり,収入が途絶えたという事案もあります。

このような場合には,団体信用生命保険により,住宅ローンの残債務が免除になる可能性があります。

「団体信用生命保険」とは,住宅ローン利用の条件とされていることが多く,ローン契約者が死亡したり,高度障害状態(両眼の視力を全く永久に失うなど)になったりした場合に,保険会社から,銀行等に対して,住宅ローンの残債務が支払われる保険です(細かい適用条件は契約書や約款をご確認ください)。

なお,保険の組み方により,死亡・高度障害状態に加え,三大疾病(がん,急性心筋梗塞,脳卒中)や,七大疾病(三大疾病+高血圧性疾患,糖尿病,慢性腎不全,肝硬変)などが保障範囲に含まれることもあります。

この団体信用生命保険により住宅ローンの残債務が免除される結果,その他の債務だけであれば破産を回避でき,住宅を手放さずに済むこともあり,その効果は大きいです。

上記のような理由で破産をお考えの場合には,まずは,団体信用生命保険の加入状況や適用範囲などをご確認されるとよろしいかと思います。

ホームページの集合写真を変更しました。こちらです。

装具費などの購入費用

交通事故により重度の後遺障害を負った結果,身体機能が失われたり,日常生活を送るのが困難になる場合があります。

このような失われた身体機能を補助したり,生活上の困難を軽減するために,義眼,義足,介護ベッドなどがを用いることがありますが,その購入費用は,損害として賠償されるのでしょうか。

実務では,これら装具などの購入費用については,必要かつ相当な内容であれば,損害として認められます。

例えば,下肢の運動麻痺による機能障害などの後遺障害が残った事案について,一定時期までは歩行のために歩行補助器具を用い,その後はアキレス腱が固まらないように夜間でも同器具を付けたまま就寝していた状況などを考慮し,その装具代の必要性・相当性があるとして,歩行補助器具の購入費用を損害と認定しました。

同じ種類の装具等であっても,高級なものや多機能なものが選択されると,装具費の単価は高額となります。

そこで,装具費の単価の相当性が争われることもありますが,被害者生活状況や医師の意見書等を提出して,当該装具を用いる必要性や,価格が相当であることを主張立証することになるかと思います。

また,装具は,必ずしも一度だけ購入して終わりというわけではありません。

耐用年数があり,一定期間ごとに買い替える必要があります。

この将来の買替費用も損害として認められますが,一時金として支払われる以上,中間利息分は控除されます。

岐阜県及びその近辺で交通事故でお困りの方は,お気軽に弁護士法人心までご連絡ください。

勤務先からの天引きと破産

当法人の岐阜事務所では,債務整理の案件も取り扱っています。

今回は,債務整理のうち破産に関してお話しします。

破産事件の場合,勤務先から借り入れがある場合,返済として,毎月の給与から天引きされているのを目にします。

天引きの是非はさておき,このような勤務先からの借り入れも,破産債権に該当します。

したがって,破産手続を進める場合には,勤務先を,破産債権者として扱い,債権者一覧表に記載しなければなりません。

最終的に免責許可決定が出れば,勤務先に対する債務の支払義務を免れるわけですから,勤務先を破産債権者とした場合,勤務先との関係が大きく損なわれる可能性があります。

そのため,相談者の方から,今後もその勤務先で働くため,破産債権者とせずに返済を継続できないか,という質問を受けることもありますが,支払不能後に当該勤務先に返済することは,偏波弁済にあたるため,認められていません。

このような事態を回避する方法としては,債務者の財産からではなく,第三者(親・兄弟など)に全額返済してもらうことが考えられます。

また,仮に,勤務先を破産債権者として扱うことになった場合でも,事前に,免責許可決定後に,自然債務として返済する内容で勤務先から了解を得られれば(実際にはなかなか難しいと思われますが),関係悪化を最小限に抑えることができるのかもしれません。

上記以外にも,破産手続では,債務者の方がしてはならないこと,注意しないといけないことなどが多々あります。

破産をお考えの場合には,一度,弁護士にご相談されることをお勧めします。

加重

先月と比べ,大分気温が上がりましたね。岐阜も暑い日が続いています。

車を運転される際は,体調管理にお気をつけください。

ところで,事故と同じ場所を怪我した場合に,後遺障害が認定されるかというご質問をいただくことがあります。

自動車損害賠償保障法施行令2条2項には,既に後遺障害のある者が傷害を受けたことによって,同一部位の後遺障害の程度を加重した場合には,その等級に対応する保険金額から,既存の後遺障害の等級に対応する保険金額を控除した金額とする旨定められています。

したがって,「同一部位」に当たらない場合には,後遺障害の認定可能性はあり,また,同一部位に該当しても,後遺障害の程度が「加重」したといえる場合にも,保険金額について既存等級に対応する保険金額は控除されるものの,後遺障害の認定可能性があります。

ここでいう「加重」は,交通事故によるあらたな傷害によって,現存する障害が等級表上重くなった場合を指すため,同一部位への影響があったとしても,昇級に及ばないものである場合には加重に該当しません。

また,「同一部位」については,同一の系列の範囲内のものを指すと考えられており,系列(身体障害態様の区分であり,労災補償の障害認定基準にて35の系列に分類)を異にすれば,基本的には加重は問題になりません。

ところで,この同一部位に関連してですが,従来,自賠責実務では,中枢神経系の既存障害がある人が,交通事故により末梢神経系の後遺障害を残した場合,「神経系統の機能又は精神の障害」という同一系列にあると扱われてきました。

しかし,東京高裁平成28年1月20日判決は,脊髄損傷により中枢神経系の既存障害がある方が,交通事故により頚部痛や手のしびれといった末梢神経系の後遺障害が残った事案について,「同一部位」とは損害として一体的に評価されるべき身体の類型的な部位をいうとして,「同一部位」には当たらないとしました。従来の自賠責実務と異なる判断であり,注目されています。

このように,交通事故でお怪我をされた場合に後遺障害の認定がされるか否かは,既存障害の有無・内容とも関連し,難しい問題を含みますので,交通事故でお怪我された場合には,まずは交通事故に詳しい弁護士にご相談されることをお勧めします。

自転車事故における過失割合

もうすぐ元号が令和になります。

岐阜県郡上市では,4月30日から5月1日にかけて改元を祝う郡上踊りが行われるそうです。

GWで混雑するので,交通事故には気を付けないといけないですね。

当然ですが,交通事故には,自動車対自動車だけでなく,自動車対自転車のものもありますね。

自動車対自転車の交通事故の場合,その過失割合は,自動車対自動車の場合と比較して,自転車側に有利に考えます。

これは,自動車が自転車と比較して高速で走行することや,免許制で交通法規の習得が前提となること等から,自動車側に重い注意義務が課されているからです。

過失割合の判断は事故態様に基づいて行うのですが,実務では,「別冊判例タイムズ38」という書籍を参照することが多いです。

この書籍は,過去の裁判例の蓄積により作成されたものであるため,おおよその目安とすることができます。

この書籍以外に,「損害賠償額算定基準」(「赤本」と呼称します)という書籍を用いて過失割合を主張することもあります。

自転車側が酒酔い運転である場合,別冊判例タイムズ38の場合には「重過失」となるのですが,赤本では「著しい過失」にとどまるなど,内容によっては,赤本の方が,自転車側に有利になる箇所があります。

このように,別冊判例タイムズ38と赤本には,異なる箇所があるため,事案に応じて,何に基づいて主張するのか,よく考えなければなりません。

点数制度による処分における意見聴取

岐阜駅前の桜も咲き始めました。

今年は,例年よりも少し早いみたいですね。

この時期,新たに自動車免許を取得される方もおられるかと思います。

今回は,自動車免許に関してお話したいと思います。

 

点数制度により90日以上の免許停止や免許の取り消しとなった場合,公開による意見の聴取が行われます。

この意見聴取手続を経ないと,公安委員会はこれらの処分を行うことはできません。

運転手に弁明の機会が保障されるべく,公安委員会は,その運転手に対して意見の聴取通知書を送付し,意見聴取期日の1週間前までに,意見の聴取期日・場所や処分事由などを通知することとされています。

意見聴取では,意見を述べたり,有利な証拠を提出することができます。

弁護士に依頼して弁護活動してもらうことも可能です。

この場合,弁護士は「補佐人」に就任することになるのですが,あらかじめ補佐人出頭許可申請書を提出し,公安委員会の許可を得る必要があります。

弁護士に相談する際,過去の処分歴(いつ,どのような内容)や累積点数などを正確に把握していないと,適切なアドバイスや活動ができません。

具体的な処分歴等を把握されていない場合,運転記録証明書を安全運転センターから取り付ければ,過去の処分歴や累積点数などを把握することができます。

運転記録証明書の取付には2週間程度要することもあり,そのままでは意見の聴取期日に間に合わないこともあります。

そのような場合,期日の延期申請が必要となるなど,スケジュール管理には注意を要します。

最終的には,意見書その他資料を意見聴取期日の数日前までには提出して,処分前にはその内容に目を通してもらうようにします。

交通事故では,点数の問題だけでなく,民事(賠償)の問題が生じることもあります。

どのような手続で進み,どのような点に注意すべきなのかなど知っておかないと,取り返しのつかないこともありますので,交通事故に遭われた際には,お早目に,弁護士にご相談されることをお勧めします。

評価損

岐阜にも花粉の時期が来ました。

集中力が削がれるので,早く過ぎ去ってほしいです。

 

車両を修理すると,車両価値が事故前の価値を下回ることがあります。

これを「格落損」や「評価損」と言います。

価値が下がる要因は,修理後の車両性能等の低下や,事故車両は縁起が悪いとして避けられるなど様々です。

この評価損を加害者に請求した場合に認められるか否かについて,お話したいと思います。

実務では,一定の場合に認める傾向にあるといえます。

具体的には,個別の事案ごとに,①事故車両の車種,②初度登録からの年数,③走行距離及び④損傷の程度などを総合的に考慮して認定されます。

この点,裁判官が執筆した文献によると,上記①から③について,外国産又は国産人気車種であれば,初度登録から5年・走行距離6万キロメートル程度,国産車では3年・走行距離4万キロメートル程度を超えると,評価損が認められにくいとあります(赤本講演録平成14年版)。

また,④については,車両の骨格部分に損傷がある場合に限定する見解と限定しない見解がありますが,実際のところでは,損傷が相当程度大きいことを求められているように思われます。

これらの考慮要素を踏まえ,評価損が肯定されたとしても,次にどの範囲(金額)で認定されるかという問題があります。

事故前の車両時価と修理後の価値との差額とした裁判例もありますが,多くの裁判例は,修理費の10パーセントから30パーセントの範囲で認めているように思われます。

損保会社は,話し合いの段階で,評価損を認めることはほとんどありません。

そのため,評価損を求めるには訴訟で強く求めていくことも考えなければなりません。

評価損でお困りの際には,お早めに弁護士にご相談されることをお勧めします。

増額した保険料と損害

明けましておめでとうございます。

今年も岐阜で頑張りますので,どうぞ宜しくお願いいたします。

 

交通事故で過失割合等が争点となると,通常,解決までに長期間を要します。

生活や仕事で自動車を用いている場合,事件解決までの間,事故車両をそのままにすることはできません。

修理や買い替えを検討しなければなりません。

全損であった場合,被害者本人がとりあえず全額自費で車を買い替えて,後に,加害者に請求するという方法もありますが,

金銭面から現実的には難しいケースが多いのではないかと思います。

他方で,車両保険を利用して,自身が加入する損保会社から,車両保険金を受領して,それを買替のための費用に充てる方法もあります。

仮に,この方法を選択した場合,車両保険の利用により,その後の保険料が増額することが考えられますが,その増額分の保険料を加害者に請求した場合,認められるのでしょうか。

交通事故がなければ車両保険を利用することもなく,その利用により保険料が増額したから,当該事故と相当因果関係のある損害であるという見解も考えられますが,東京地裁平成13年12月26日判決は異なる見解を採用しています。

この裁判例は,簡単にいうと,追突されて全損となったため車両保険を利用したところ,その利用により4年にわたり計約32万円の保険料が増額することになるとして,その他の損害とともに加害者に支払いを求めた事案です。

この点,東京地裁は,「原告が自身の加入する車両保険金を受領して早期の被害回復を図るか,被告から適正な損害賠償金を得て被害回復を図るか,は,原告自身の選択の問題であって,前者を選択した結果,保険料が増額したとしても,これをもって,本件事故による損害と認めることはできない。」と判示しました。

車両保険を利用するか否かという状況は珍しいものではないので,このような裁判例があることを知っておくのは有益だと思います。

仕事納め

本日で,仕事納めとなります。

今年も様々なことがありました。

まずは,仕事面として,12月1日をもって弁護士法人心が創業10年となりました。

社員数も150人に達しました。

先日からは,テレビCMも行うようになりました。

東海3県で,報道ステーション(毎週水曜日)のほか,いろいろな番組で流されているので,ぜひご覧いただければと思います。

弁護士のCMや広告を目にする機会が増えたことで,以前よりも,弁護士を身近に感じていただけるようになったかと思います。

しかし,ご相談の際に,「こういう場合でも弁護士を利用することができるんですね」という言葉をたまに耳にするように,どのようなときに弁護士に相談・依頼すればよいのかがイメージが湧きにくいという問題は未だ残っているように思われます。

来年は,弁護士業界全体として,この点が改善されるようになればいいですね。

次に,プライベート面の出来事としては,家族ができたことです。

従前の一人身の生活ではなく,家族として適切な生活を目指していかなければなりません。

健康でなければ仕事も家庭も疎かになるため,まずは,健康維持を第一に心掛けたいと思います。

来年は1月4日から業務を開始しますので,どうぞ宜しくお願いいたします。

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