代車期間
コロナの流行により、経済活動に大きな支障が生じています。
岐阜県はまん防対象なので、とりわけ飲食関係への支障は大きいですね。
このようなコロナによる経済活動の支障は、交通事故にも影響を及ぼしています。
その一つに「代車料」が挙げられます。
これまでにもブログに何度か挙げたテーマでもあります。
代車料は、車両の修理あるいは買い替えに必要な期間について認められます。
この代車期間の目安として、修理の場合にはおおむね2週間程度、買い替えの場合にはおおむね1か月程度とする見解があります。
しかし、買い替えの場合、コロナの影響により、納車までに数か月以上待つということは珍しくなく、とても1か月程度では足りません。
このような場合、実際に納車されるまでの代車費用が賠償に含まれるかという点が問題となります。
この点、修理工場の繁忙や部品の取り寄せに時間を要する場合など相当な理由に基づく場合に、長期間の代車の使用を認めた裁判例があります。
コロナにより納車に時間が要することが相当な理由に基づくといえるか、相当な理由に基づくといえる場合にどの範囲の期間で認めるかなどは、今後の裁判例等の蓄積を待つことになるかと思います。
事案ごとの事情にもよりますが、ディーラーや保険会社と協議して、一定期間までの代車費用を認め、あとは無償で代車を借りることにしたり、短期間で納車可能な中古車を探すといった折衷的な解決も考えられます。