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令和3年度版の赤本

2月も終わりですね。岐阜は暖かい日が少しずつ増えてきています。

ただ、それに伴い、花粉が飛びはじめており、重度の花粉症である私としてはつらいです。

この間、令和3年度版の赤本が届きました。

赤本とは、交通事故では必須の書籍であり、日弁連交通事故相談センター東京支部が編集・発行しています。

赤本は赤い色の本であることからの通称であり、「民事交通事故訴訟・損害賠償額算定基準」が正式な名称です。

赤本には上下巻があり、下巻には東京地方裁判所民事27部の裁判官の方々の講演録が綴られています。

令和3年度の赤本下巻でまず目に入ったのは、訴状、答弁書、準備書面等における一覧表の活用についての講演録です。

訴訟の初期段階から、争点が何か、争点の軽重、立証の程度がどの程度されているかなどについての共通認識を、三者間で形成させることが有益であるという観点から一覧表を活用していこうというもののようです。

おそらく東京のみならず地方でも採用されていくことになるかと思います。

下巻にモデルの書式も掲載されていますが、東京地裁のHPでも見れるようになっています。

また、下巻には、損害賠償額の算定について、4つの講演録が掲載されており、いずれも重要性の高いものでしたので、しっかり見ておこうと思います。