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症状固定後の治療費

今月は4連休がありますね。

岐阜には観光名所がたくさんあるので,色々出かけたいのですが,コロナが心配なので,おとなしく仕事しておこうと思います。

今回は,症状固定後の治療費についてお話いたします。

症状固定までの治療費は原則として認められる一方,症状固定後の治療費については,原則として認められていない,といえます。

この点の理由については,「交通事故損害額算定基準」(いわゆる青本)に,次のとおり記載されています。

「症状固定状態とは,治療しても症状が改善しない状態のことであり,従って症状固定後に治療しても,いわば無駄な費用の支出になるから,加害者に負担させるのは不相当ということになる」。

このように,治療が改善せず,治療効果が認められないのであれば,治療の必要性がないといえます。

しかし,生命を維持したり,症状の悪化を防ぐなどの必要があれば,その治療費は無駄な費用の支出でなくなるため,賠償の対象に含めるべきことになります。

症状固定後の治療費として認められるものには,重度の後遺障害が認められているものが多いように思われます。

例えば,てんかん等の後遺障害(9級)の事案では,将来にわたるてんかん防止や脳の能力悪化防止のため,抗痙攣剤の服用,年1回の脳波検査,MRI検査の実施が必要として,症状固定後の治療費を認めた事例があります。

重度の後遺障害以外のものでは,将来の歯冠補綴治療費として症状固定後の治療費を認めた事例などもあります。

これは症状の悪化を防ぐというよりも,必然的に将来的に予定される費用ということができます。

これらに対し,むちうちの事案においては,症状固定後の治療費は認められない傾向にあるといえます。

症状固定後の治療費を求める場合,その必要性等をしっかり主張・立証していかなければなりませんので,ご請求をお考えの場合には,弁護士にご相談されることをお勧めします。